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【少額投資家のための売買戦略】2022年1月9日記

【日経平均株価は本年前半の分岐点に位置】

〇 2022年の日経平均は前半に上昇の流れを作る可能性がある

昨年12月12日の記事では、「大規模な金融緩和、財政政策を実行し、その政策を継続するなら、日経平均株価は、2003年~2005年、2013年~2015年と同様、上昇、もちあい、上昇の流れを経過すると考えられるため、2022年前半が大幅に上昇する可能性がある」と書きました。

昨年12月19日の記事では、「FRBが利上げを実施した94年2月以降、99年6月以降、04年6月以降、15年12月以降の過去4回のケースでは、NYダウが上値重く推移しても、日経平均が上昇する傾向がある」と紹介しました。

昨年12月26日の記事では、「日経平均株価の1月から4月までの動きを見ると、1月が陽線引けしている年は、2月、3月、4月に陽線引けしていることが多く(1月の始値よりも4月の終値の方が高いことが多い)、1月が陰線引けしている場合、2~4月も陰線引けしていることが多い(1月の始値よりも4月の終値の方が低いことが多い)」と書きました。

前回は、日経平均株価の1月の値動きのパターンを紹介しました。

図表01 日経平均の1月の想定できる値動き

1月は、図表01の通り、「月初からあまり下げずに上昇するパターン」と、「月の始値から500~1000円幅程度の下げを経過して、押し目底をつけた後、上昇を開始するパターン」、「月初から下げの流れを作るパターン」の3通りに分けることができます。

2022年は、「2020年に上昇、2021年にもちあいを経過している状況で、積極的な財政・金融政策を継続中」であり、「FRBが利上げを実行する予定」になっています。

過去の経験則に従うなら、2022年は、NYダウの上げ下げにかかわらず、日経平均株価が上昇すると考えられます。

2022年が上昇する場合、上げ幅を拡大する可能性が大きい時期は、年の前半が有力です。

その場合、1月の月足が陽線引けする展開になると考えられます。

1月31日の終値が1月4日の始値29098円以上に位置して、1月の月足が陽線引けする展開になるには、7日の終値28478円から620円幅以上の上げ場面になる必要があります。

500円幅以上が1営業日で動いてしまう現状では、620円の値幅などたいしたことないと思うかもしれません。

しかし、実際に620円幅の上げを経過するには、「それまでの上昇の流れを継続する格好で、再上昇を開始する(それまでの買い人気を継続する格好で、すぐに買い人気が集まる)」、または「じっくりと下値堅さを確認する作業を経過して、そこ以下にならない場所を確認した後、買い人気が集まって、上昇が勢いづく」かのどちらかの展開が必要です。

1月に残された期間は、11日から31日までで15営業日になります。

じっくりと下値堅さを確認する作業を経過する場合、1月7日の終値よりも値位置が下がり、そして、今後、下値堅さを確認できる値動きのパターンを作るのですから、少なくとも10営業日程度の日柄を経過した後、上昇を開始すると考えられます。

1月の月足が陽線引けするためには、2021年12月3日以降の上昇の流れを継続する格好で、すぐに買い人気が集まって、再上昇を開始する必要があります。

〇 日経平均は1月7日の安値が押し目底になるかが焦点

2021年12月20日以降の上昇は、12月22日から小動き、ジグザグの展開に入っているので、12月22日の安値28473円が下値として意識される値位置です。

12月16日~20日までの下げ幅は、1177円幅です。同程度の下げ幅になると見るなら、下値の目安は28211円になります。

1月が下ヒゲのある動きとなって陽線引けする場合、1月の始値から500~1000円幅程度の下げを経過して、1月上旬に押し目をつけることが多くなっています。

2022年1月7日の安値28293円は、1月の始値29098円から805円下げた地点になります。

2021年12月3日以降の上昇の流れを継続する格好で、上昇を開始して、2022年1月の月足が陽線引けする展開になるには、1月7日の安値28293円付近が押し目底になって、上値、下値を切り下げる弱気のパターンを作らずに上昇を開始する展開になると考えられます。

休み明け後、価格が反発するなら、1月7日の安値が押し目底になる公算です。

1月11日の価格が下げる場合、(下げ期間を考慮すると)11日中につける安値が押し目底になると考えられます。

日経平均が強気の展開になるには、1月10日のNYダウが反発を開始するか、NYダウが小動きに推移する過程で、翌日以降の日経が上昇する動きになる必要があります。

10日のNYダウが大きく下げるなら、その時点で、1月の日経平均が陽線引けする展開になる可能性がほとんどなくなります。

10日のNYダウ、11日の日経平均が下値堅い動きになるかが、2022年前半の日経平均が大幅上昇を開始するか否かの重要なポイントになります。

図表02 日経平均株価日足と1月の予想線

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