〇NYダウは2日の高値33071ドルが11月の最高値になる公算
NYダウは、11月2日のFOMCをきっかけにして上値を抑えられています。
現在が上昇の流れの途中なら、3日の価格が反発して、2日の下げ分を戻す動きとなって、2日の下げが一時的な動きであったことを示す展開になっていたと考えられます。
4日に前日終値比で401ドル幅の反発場面となっていますが、上値の重い状況での一時的な反発の範囲で上値を抑えられています。
4日の反発が再上昇を開始するサインになるなら、4日は、少なくとも2日の高値33071ドルへ接近する程度まで値を戻す動きが必要でした。
4日の反発は、値幅だけで見れば大きいのですが、上値を抑えられた値位置を考慮すれば、再上昇を開始している動きではなく、2日に示した上値の重さを再確認するための反発場面に過ぎないと推測できます。
10月13日以降の上昇は、上げやすい時期へ向けて、本年の上値重い状況の中での限界値を確認する作業でした。
上昇が一本調子だったため、この上げの勢いが終息した地点が、現時点での上値の限界だと推測できます。
今後、下値堅い場所を確認して、年末へ向けて再上昇を開始することも考えられますが、そうなるとしても、一本調子の上昇が終息した後の反転場面なので、しばし33071ドル以上を積極的に目指す展開になりにくいと推測できます。
33071ドルを積極的に超える動きになるには、多くの市場参加者が、1月5日の高値36952ドル以上を目指す上昇の流れへ入ったと判断したくなるような、特別な材料が必要になります。
11月2日以降に強く上値を抑えられたことで、本年11月は、36952ドル(または7日から11日の範囲で、若干だけ36952ドルを超えてつける高値のどちらか)が、11月の最高値となって、月足が陰線引けする展開になる公算です。
弱気の見方が正しければ、週明け後は、4日の高値32611ドル付近で上値を抑えられて、下降を開始する公算です。
11月2日以降が一気に下げる展開になるなら、7日から11日の期間、31000ドル程度で下値を支えられる展開になる可能性がありました。
しかし、4日に反発したことで、7日以降の下げは、下げ幅が大きくなって、日柄のともなった動きになる可能性が大きくなったと言えます。
〇日経平均株価は年末までに24681円以下を目指す
以前に書いた通り、日経平均株価は、年間が弱気パターンの年になる場合、7月以降に年間の最安値をつけると考えられます。
本年は、年末の値位置が1月5日の高値29388円付近に位置していないなら、(弱気パターンの年となって)年末までの残された期間、3月の安値24681円以下へ下げる可能性があります。
前述したNYダウの弱気の見方が正しければ、日経平均株価は、年末までの期間で24681円まで下げる公算です。
今後、年末までの期間で24681円以下まで下げる場合、2通りのシナリオが考えられます(図表01を参照)。
1つ目(図表01の赤の実線)は、11月下旬、12月上旬頃までの期間で、一気に24681円以下へ下げる展開です。
2つ目(図表01の青の実線)は、11月下旬頃まで下値を試す動きを経過して、11月末、12月上旬に一時的な反発場面となった後、年末へ向けて、24681円以下へ下げる展開です。
どちらの展開になる場合でも、週明け後は、11月2日の高値27692円を超えられずに上値を抑えられて、下降を開始すると考えられます。
今週から来週にかけて、10月3日の安値25621円を目指す動きになる公算です。
現時点では、赤と青の実線の展開が有力だと見ています。
ただ、週明け後、日経平均株価が上昇して、27692円を超えて引ける展開になる場合、弱気シナリオが間違っている可能性が出てきます。
その場合、NYダウが33071ドル前後で上値を抑えられる展開になるか否かを確認して、NYダウ、日経の11月以降の展開を判断します。
