〇日経平均株価の9月は4営業日以降に高値を更新すると、下下渋る展開になっている

図表01は、前回紹介した日経平均株価の9月の値動きを示したものです。右側に、9月の月足が陽線引けした年の9月の最安値をつけた日と営業日、9月の月足が陰線引けした年の9月の最高値をつけた日と営業日を掲載しています。
前回、「9月の月足が陰線引けして、始値から安値までの値幅(下降幅)が1000円幅以上ある年は、9月の最高値を1~3営業日の範囲でつけて、始値からほとんど上昇せずに下降を開始している」という値動きのパターンを紹介しました。
前回紹介したような展開にならず、9月が、月初から4営業日以上の日柄を経過して、9月の最高値をつけている年は、図表01を見ると、1992年、1995年、1997年、1998年、2001年、2002年、2003年、2004年です。
4営業日目に9月の最高値をつけた2001年を除くと、これらの年の9月は、「始値-安値(下降幅)」と「高値-始値(上昇幅)」がほぼ同じか、下降幅よりも上昇幅の方が大きくなっています。どの年も、だいたい下降幅が500円幅程度(または500円幅よりも小さい)になっています。
チャートを見ると、1992年、1995年、1998年、2003年、2004年は、月初に上がった分を月末に向けて下げて、結果として陰線引けする展開となっています。
1997年、2002年、は、もちあいの結果、陰線引けする展開となっています。
〇日経平均株価は27000~27500円が意識される値位置になっている

図表02は、昨年から本年までの日経平均株価日足です。
昨年のもちあい期間では、27000円から27500円の範囲がもちあいレンジ下限となって、この水準へ到達すると、強く下値を支えられる動きとなっています。
本年は、昨年のレンジ下限となる27000円から27500円の水準が強く意識される展開となっています。
この水準を抜ける場面では、勢いの強い流れを作り、ギャップを開けて、一気に抜けています。
27000円から27500円の水準を抜ける場面で、勢いがつかず、ギャップを開ける動きにならない場合、27000~27500円の値位置が意識されて、しばし、下値堅く、上値重く推移する動きになっています。
日経平均株価は、8月17日の高値29222円が戻り高値となって、下降を開始しています。
週明け後、下降の流れを継続するなら、17500円から17000円の範囲を抜ける場面で、値幅の伴ったギャップを開ける動きになると考えらえます。
一方で、17500円前後の水準で下げ渋る動きになるなら、目先は、17500円前後で支えられた後、下げ余地があるかを確認する作業になると考えられます。
目先、17500円で下値を支えらえれると、9月が4営業日目以降に高値を更新する展開になる可能性が大きくなるわけです。
9月の月足が陰線引けして、9月が積極的な下げの流れを作る場合、週明け後は、27500円を割れる過程で、一気に価格が下放れて、勢いの強い下げの流れを継続する展開になる公算です。
225先物が前週末の夜間取引で下げている経緯から、日経平均株価は、週明け後の寄り付き値が9月2日の安値27570円を下回る地点から始まって、そのまま勢いの強い下げの流れを継続すると考えられます。
週明け後の価格が下値堅く推移すると、下げの勢いがいったん終息して、目先、27500円以下の下げ余地を確認するため、上値の重い場所を探る動きになる可能性が出てきます。
そのような動きになる場合、9月が4営業日目以降に高値を更新する展開になると考えられるため、本年9月は、陽線引けするか、目立った反発を経過して、上げた分以上を押し戻される(またはもちあい)かのどちらかになる可能性が出てきます。
どちらになっても、9月中に3月の安値24681円へ接近する展開にならないと考えられます。
9月が値幅の大きな下げの流れを作る場合、5日は、寄り付き値が27570円を下回る地点から始まると考えられます。
週明け後、寄り付き値が27570円付近から始まると、月曜日以降に堅調に推移して、本年9月は、中旬頃まで、下値堅く推移するか、堅調に推移する可能性が出てきます。
週明け後は、寄り付き値の値位置によって、9月の展開が見えてくる公算です。
