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【少額投資家のための売買戦略】2022年5月29日記

【日経平均は6月の動き方で本年の方向が明確になる公算】

○日経平均の6月は上値を抑えられやすい

日経平均株価の6月は、7月から9月までの下げ傾向のある時期を前に、価格が上昇している場合、上値を抑えられやすい時期になっています。

6月前半に価格が上昇していても、後半には下げの流れへ入り、6月が往って来いの展開となります。

日経平均の1年間が弱気に推移する場合、6月までに年間の最高値をつけて、下降の流れを作ります。1990年から2021年までの期間では、年初の値位置よりも年末の値位置が低かった年が14回あります。その中で、6月以降に年間の最高値をつけた年は、10月に高値を付けて下降を開始した2018年の一度だけです。

年間が弱気に推移する場合、6月の価格が上昇しても、7月以降に上値を抑えられる準備の動きとなるので、その年の高値圏に位置しているか否かにかかわらず、6月が一本調子の上昇の流れになりにくい展開となっています。

言い換えると、6月が一本調子の上昇している年は、多くの市場参加者が、上値に対しての期待値の高い状況だと推測できます。

1990年から2021年までの期間で、6月が月初から月末まで上昇の流れを作っていた年は、「1996年、1999年、2003円、2004年、2005年、2012年」などが挙げられます。

1996年、2004年などは、6月に上昇して、7月が月初から下げる流れとなって、反転する時期がずれただけですが、1999年、2003年、2005年、2012年は、年末へ向けて上昇の流れを作っています。

○日経平均は週明け後に一段高となる公算

27日のNYダウが大幅続伸したため、週明け後の日経平均株価は、上放れて始まる公算です。

週明け後の一段高は、5月12日の安値25688円が3月25日以降の下げの終点となって、5月12日以降、上値を試す動きへ入っていることを示唆しています。

5月は、月足が陰線引けする展開を想定していましたが、前週末のNYダウの上昇により、その可能性が小さくなったと言えます。

週明け後は、5月18日の高値27053円を超えて、目先の価格が上値を試す流れになる可能性を考えておく必要が出てきました。

2022年が年初の値位置よりも年末の方が高い、強気パターンの年になるなら、(市場全体の流れが、なぜだか突然強気に転換して)6月が、はっきりとした上昇の流れを作り、6月から7月にかけて、1月5日の高値29388円を超える動きになる公算です。

一方で、2022年が年初の値位置よりも年末の方が低い、弱気パターンの年になるなら、6月は、前半に価格が上昇しても、3月25日の高値28338円前後、または、28338円の手前で上値を抑えられて、後半以降に下降を開始すると考えられます。

前回まで、2022年は、弱気パターンの年になる可能性が大きく、10月頃まで下げの流れを継続すると書いてきました。

その見方を変更すべき値動きはあらわれていません。

ただ、6月から7月にかけての展開は、2022年後半の値位置を左右する重要なポイントになるため、強気の可能性を無視せず、しっかりと確認作業をしてゆきます。

2022年が年末に向けて上昇する展開になる可能性を残すなら、6月は、週明け後の上昇の動きを継続する格好で、一本調子の上昇の流れを作ると考えられます。

そのため、週明け後の一段高を経過した後、上昇できずに上値を抑えられる日柄が長くなる、あるいは、上値の重さを示すパターンがあらわれると、その動きは、2022年の弱さを示すことになります。

図表01は、日経平均株価日足と6月の展開です。

図表01 日経平均株価日足と6月の展開

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