【日経平均株価は、26304円前後で強く下値を支えられるかで5月の強弱が見えてくる】
〇日経平均株価は5月に上昇するなら4月中に下値堅い動きとなる公算
今回は、「日経平均株価の5月の方向が、今週の展開次第で見えてくる」ということについて書いてゆきます。
日経平均株価が5月に上昇する場合、4月の上昇の流れを継続する格好で上げるか、4月中に下値堅い場所を確認しているかのどちらかです。
3月、4月は、年度変わりの月で、取引量が増える傾向があります。年初から下値を試す動きとなっていても、3月頃までに下値堅い場所を確認して、上値を試す動きへ入る傾向があります。
上げやすい4月に上値重い展開になり、月末まで押し目になる場所の見えていない状況では、5月に4月の安値以下の地点で押し目底をつけて、5月の安値が新たな上昇の始点になる動きがあまり見られません。
前週末のNYダウは、前日終値比981ドル安となったことで、週明け後の日経平均株価が大幅に下放れて始まる公算です。
本年5月の月足が陽線引けする展開になるなら、週明け後は、4月12日の安値26304円が強い支持になっていることを示す動きがあらわれると考えられます。
〇日経平均株価は5月に上昇するなら月初に5月の最安値をつける公算

図表01は、1990年から2021年までの日経平均株価の5月の値動きを示しています。
〇が陽線で引けた月、●が陰線で引けた月、上ヒゲ、下ヒゲ、実体が月足のそれぞれの部位の値幅になります。
これを見ると、5月の月足が陽線引けした年は、あまり下ヒゲが長くならず、寄り付き後、早い時期に上昇を開始していることがわかります。
実際に5月の月足が陽線引けした日がいつ頃に月の最安値をつけているかを見ると、ほとんどが3営業日以内となっています。
9営業日目、13営業日目に5月の最安値をつけた2005年、2014年は、月初に価格が下げて、4月の安値での下値堅さを確認した後、上昇を開始しています。
6営業日目に5月の最安値をつけた2008年は、4月の上昇を経過した後、5月、6月に戻り高値をつける作業を経過しているため、5月が結果として陽線引けしただけで、レンジ内で推移しています。
昨年は、5月の前半に急落して、後半に値を戻す動きを経過して、月末に若干だけ、5月の始値を超える動きになっているだけです。
はっきりとした上昇の流れを作る場合、5月は、4月末までの流れを継続する格好で、月初から上昇を開始すると考えられます。
5月の価格が下げる場合、4月末までの下げの流れを継続する格好で、5月が月初から下げるパターンと、4月からの上昇の流れを継続する格好で、月初から上げて、中旬頃に上値を抑えられるパターンの2通りがあります。
○日経平均株価が目先下値を支えられる動き方は2通り
前述した通り、週明け後の日経平均株価は、寄り付き値が大幅安で始まる公算です。
5月の月足が陽線引けする展開になるには、4月21日以降の下げが一時的な動きで終わり、4月25日から28日までの4営業日で下値堅さを確認する作業を経過する必要があります。
4営業日の範囲で、価格が下げて、下値堅い動きを経過するには、2通りの展開が考えられます。
1つ目は、4月18日の安値26571円付近で押し目をつける展開です。こちらの展開になる場合、4月12日の安値26304円が押し目底になって、上昇の流れを継続中という見方になるので、26571円以下へ積極的に下げなければ、すぐに反発を開始する必要がありません。
2つ目は、4月12日の安値26304円前後まで下げて、下値堅さを確認する展開です。こちらの展開は、多くの市場参加者が26304円前後という値位置を意識していることであらわれる動きになります。26304円前後まで下げた後、すぐに積極的な買いが入り、押し目をつけた後、急激に値を戻す動きがあらわれる必要があります。
そのような動きがあらわれなければ、一時的な反発があっても、下降途中の動きである可能性が大きくなります。
目先の価格が26304円前後まで下げて、反発の兆しがあらわれなければ、その時点で、現在が下降の流れの途中である可能性が大きくなります。
弱気の展開になる場合、一時的に価格が反発する動きになっても、すぐに下降を開始すると考えられます。
図表02は、日経平均株価日足と、今後の想定できる展開です。
