〇 NYダウの33150ドルの安値は大勢の強弱の分岐点
NYダウは、休み明け後の価格が下げると、1月24日の安値33150ドルを割れる動きになる可能性が出てきます。
今回は、以前より紹介しているNYダウが33150ドルを維持することの意味をおさらいした後、日経平均株価の今後の展開を見てゆきます。
NYダウの2022年1月5日以降の下げは、2020年9月から10月までと同程度の値幅(3056ドル幅前後)の調整局面だと考えられます。
この調整を経過した後、2020年3月以降の上昇局面の最終段階の上げ場面へ入る可能性があります。
一方で、1月5日以降の下げが、2020年9月以降の調整以上の大きさの動きであることがはっきりした場合、1月5日の高値36934ドルは、2020年3月以降の上昇局面の終点であるという見方が有力になります。
その場合、1月5日以降の下げは、当面の天井をつけた後の下げ局面という見方になります。
1月24日の安値33150ドルは、1月5日以降が2020年9月~10月と同程度の調整か、大天井をつけた後の下げ局面かを示す基準になる場所となっています。
〇 NYダウの33150ドルが分岐点になる理由
以下では、33150ドルが分岐点だと見ているわかりやすい理由を、2つ挙げておきます。
1つ目は、2022年1月5日~24日までの下げ幅が3802ドル幅となっていて、2020年9月以降の調整幅(3056ドル幅)よりも大きくなっていることが挙げられます。
以前の調整幅を超える程度まで下げて、強く下値を支えられる動きとなっているため、2020年3月以降の上昇の流れを継続中なら、33150ドルが押し目底になると考えられます。
2つ目は、NYダウの年の前半の値動きの傾向です。
本年は、1月が月初から大幅安となっています。
年明け後、すぐに下降を開始する年は、通常、1~3月の期間で押し目をつけて、再上昇を開始します。
NYダウは、10月以降、新年度へ入り、その年度の政策が評価されて、新たな流れへ入ります。その年度が上値を試す動きになる場合、1~3月の調整は一時的な動きで終わり、再度上昇を開始して、5月頃までの期間で、1月までにつけた高値を超える動きになります。
3月以降に価格が上昇しても、一時的な動きで終わって、下値を掘り下げる動きになると、その後は、9月、10月へ向けて、積極的な下降の流れを作ることが多く、1月までにつける高値を超えられずに推移します。
1950年以降のチャートで、1月が月初から大幅安となった年を見てゆくと、前述した通り、1~3月に押し目をつけて再上昇を開始するパターンと、3月以降の反発の上値が限られて、その後下値を掘り下げる動きへ入るパターンのどちらかになっています。
過去の値動きのパターンを考慮すると、本年が1月5日の高値を超える動きになるには、3月までに押し目底を確認して、5月までに36952ドルを超えていると考えられます。

図表01は、NYダウの終値を結んだ折れ線グラフです。
これを見ると、昨年5月以降、34000ドルの節目が終値ベースで強く下値を支えられる場所になっていることがわかります。
前週末は、終値ベースで34000ドル付近まで下げているため、33150ドルが押し目になっているなら、休み明け後の価格がすぐに反発を開始すると考えられます。
目先、下げの流れを継続して、33150ドルを割れる動きになる場合でも、3月以降に再度上値を試す流れへ入ると考えられますが、そうなっても、その後は、34000ドル以上で上値重い動きになる可能性が出てきます。
〇 日経平均株価は火曜日まで押し目をつける可能性を考えておく
前回、日経平均株価は、27016円を割れると、2月の月足が陰線引けする展開となって、1月の安値26044円を割れる可能性が大きくなると書きました。
前週、27016円を割れて、弱気の流れを示しています。
そのため、目先は、下値を試す動きを継続するという見方が有力だと言えます。
ただ、前述したNYダウが休み明け後に押し目をつける動きになるなら、日経平均株価は、火曜日までに押し目をつけて、再上昇を開始する展開になることも考えられます。
今週、NYダウが弱気継続となるなら、日経平均株価は、26044円を割れて、3月まで下降の流れを継続すると考えられますが、火曜日まで、日経平均株価が押し目底をつける可能性を頭に入れておきます。
図表02は、日経平均株価日足と目先の予想線です。
