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【日経平均の29121円突破は新たな上昇が始まっていることを示す】
〇 日経平均の1月の値動きのパターン

前回のメルマガでは、「日経平均株価は、1月の強弱がその年の前半の展開の目安になる」と書きました。
そこで、今回は、1月の値動きのパターンの紹介をして、年初の展開がどのようになれば、1月が強気と判断できるのかについて解説してゆきます。
図表01は、1990年以降の1月の値動きを示しています。
数値は、左から順番に、「年」「月の4本値」「月の陰陽線」「月足が陽線引けしたときの上ヒゲ、下ヒゲ、実体の値幅」「月足が陰線引けしたときの上ヒゲ、下ヒゲ、実体の値幅」「高値-始値(上げ幅)」「始値-安値(下げ幅)」です。
上ヒゲ、下ヒゲ、実体の値幅を見ると、その月のおおまかな展開がわかります。
陽線引けした月の下ヒゲが長い場合、価格がいったん大きく下げた後、押し目をつけて、月末へ向けて上昇して、上げ幅の大きな動きになっているということです。
下ヒゲが短いなら、月初から上昇の流れを作っているということです。
表を見ると、陽線引けした年の下ヒゲは、500円幅以上の長さになっているパターンと、200円幅前後か、それ以下と短くなっているパターンの2通りがあることがわかります。月初から上昇する場合と、いったん下げる場合の動き方が極端になっています。月初に下げる場合、500円幅以上の下げを考えておく必要が出てきます。
一方で、陽線引けしたときの上ヒゲは、14回中、長くなっている年が1998年、2018年、2021年の3回しかありません。その他の年は、ほとんどが200円幅以下となっています。1月は、陽線引けした多くの年で、月末まで上昇を継続していることがわかります。
月足が陽線引けする場合、1月は、「月初から価格が大きく下げて、押し目をつけた後、月末まで、下げた分以上を上げて引ける展開になる」か、「月初からあまり下げずに上昇を開始して、その上げの流れを月末まで継続する」かのどちらかになっていることがわかります(おおまかな目安です)。
月足が陰線引けする場合、1月は、月初に1月の最高値をつけて、すぐに下降を開始することが多くなっています。
〇 日経は1月に29121円、27893円を抜けた方へ動意づく公算

図表02は、日経平均株価日足です。
チャートでは、12月3日に押し目底をつけて上昇を開始しています。
1月の月足が陽線引けするためには、12月3日以降の上昇の流れを継続している状態で、1月末へ向けた上げの流れを作るはずです。
つまり、1月の月足が陽線引けするためには、12月9日以降のジグザグの動きが上昇途中のもちあいの範囲内の動きで終わり、1月末に向けて、新たな上昇の流れへ入る必要があるということです。
強気の展開になるなら、2022年1月は、「12月30日の安値28579円が押し目になって、月初から新たな上昇を開始する」、「価格が下げても、12月20日の安値27893円を前に強く下値を支えられて、月末へ向けて新たな上昇を開始する」という2通りの展開になると考えられます。
一方で、現在が上値重い状況なら、1月は、12月28日の高値29121円を超えられず、月初の早い時期に1月の最高値を確認して、下降を開始する展開が考えられます。
昨年までの展開と、1月の値動きのパターンを考慮すると、今後の強弱を判断する節目は明確です。
12月28日の高値29121円を超える動きになるなら、その時点で、2022年は、4月頃まで堅調に推移して、1月の始値よりも4月の終値の方が高くなるという見方が有力になります。
12月20日の安値27893円を割れると、2022年は、1月が陰線引けする展開となり、2月以降に価格が上昇しても、上値余地が限られて、1月の始値よりも4月の終値の方が低くなる可能性が出てきます。
強気の展開になるなら、その上げは、2021年のもちあいレンジを超えて、新たな高値を目指す動きになる可能性が出てくるので、そうなるかに注目したいところです。