無料メルマガ2020年12月7日記

2020年12月7日記

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□■□   5. ビットコインは200万円前後が上値の限界になる公算
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【2018年以前のビットコインには夢があった】

私は、2016年1月にKADOKAWAから
「株の値動きは4回のうち3回当てられる」という本を出しました。
この本では、季節性の強い銘柄が毎年繰り返すパターンを利用して、
半年程度の期間で一定の利益を得るやり方について書いています。
担当の方からは、
「簡単に投資で毎年利益を得られる方法を具体的に書いて欲しい」
という依頼があったので、
なるべく実際の取引に役立つような内容したつもりです。
ただ、株式市場全体では、
市場があまり動かなかったり、弱気に推移することもるので、
毎年、株を買って、
毎年、一定の利益を出し続けることは難しいと言えます。

そこで、株式投資の後に、少し儲け話も書いておきました。
金とビットコインへの投資です。
この本を書き上げた2015年12月の時点では、
金が1100ドル以下、ビットコインが50000円以下に位置していました。
金は、(詳細を省きますが)2015年12月以降、
FRBが利上げへ転じたことから、
当面、上昇の流れを作り、
2011年9月につけた高値1911.6ドルを
目指す流れへ入る可能性がありました。
出版後、上昇局面へ入ると見ていたため、おすすめしておきました。
ビットコインは、2014年に急騰し、
10万円以上をつけて、一時的に注目されましたが、
2015年までに50000円以下へ下落した後、下値で低迷していました。
以下は、この本でビットコインを取り上げた理由の抜粋です。

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本書では、仮想通貨の仕組みや取引の仕方を紹介するために、
あえて仮想通貨を取り上げようと考えたわけではありません。
筆者は、前述した米ドルの事情から、
近い将来、紙の紙幣が信認を失い、
取引の媒体が紙の通貨から変わってゆくと考えています。
それが仮想通貨になるとすれば、今後、取引量が劇的に増加し、
一気にとんでもない金額になってしまう可能性があると考えています。
ビットコインがその最有力候補であるなら、
1ビットコインだけ持っていて、
0円になるか、数十万、大化けして数百万円になるか
というギャンブルをしてもいいのではないか
と考えているので、取り上げました。
本書が出版される頃は、
1ビットコインがまだ30000円以下で取引されていると思います。
1ビットコインが20年、30年先、いつになるかはわかりませんが、
何十倍、何百倍になるかもしれません。
仮想通貨市場が破綻して、0円になってしまうかもしれません。
本書を読むような方は、
30000円くらいならないものと思って投資できるのでしょうから、
1ビットコインだけ買って、
老後までじっくりと待つ、
あるいは子供や孫に託して見ても面白いのではないかという提案をしたいため、
まだ、海のものとも山のものともつかない仮想通貨を取り上げました。
夢を買わない人たちには、相場を語る資格などありません。
証券会社や、総研のアナリストたちは、
目先の株価がどうたらこうたらとほざいています。
彼らは、自分たちの給料を稼ぐため、
より多くの投資家、それが少額で大切なお金であっても、
おかまいなしに陥れようとしているだけです。
その言葉には夢などありません。
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2015年当時、私はビットコインに夢を抱いていました。

【ビットコインへの一攫千金の期待は消滅した】

2015年当時、
本でも書いたビットコインへ期待した理由は、
今後、決済通貨としてビットコインを選択する企業が増える場合、
採掘限度枚数があるので、
需要が増加し続ける間、
ビットコインが上がり続ける可能性があると推測していたからです。
しかし、2017年8月、
ビットコインがビットコインとビットコイン・キャッシュに分裂したことで、
限度枚数があること対する期待が消滅しました。
また、2017年12月に
シカゴ・マーカンタイル取引所にビットコイン先物が上場したことも、
ビットコインが無制限に上昇することに対する期待値を消滅させています。

先物市場は、一定期間の価格変動を想定した市場です。
上がり続ける、下がり続けるよりも、
上がったり、下がったりする方が一定期間の変動幅が大きくなりやすいので、
一本調子の動き方になりにくい傾向があります。
ランダムな動きをしていると、
大口の投機家が利益を得られないため、
需給に沿った値動きのパターンが作られてゆきます。
現物だけが取引されるよりも、
先物市場は値動きが管理されやすい市場なのです。
株の個別銘柄では、
上場後に価格が暴騰して、何十倍もの値位置へと変化する場合がありますが、
商品先物の各銘柄が暴騰したとしても、上昇期間や値幅に限界が見られます。
この違いが、2017年12月以降のビットコインにあらわれると考えられます。
2017年12月以降、ビットコインは、
“宝くじ”から競馬、競艇などの公営ギャンブルへと魅力が変わってしまいました。

本年のビットコインは、
60万円程度だった値位置が200万円前後まで上昇していますが、
2017年12月に到達した値段を試しているに過ぎません。
200万円まで上昇し、以前のように上がり続けるという考えで、
投機として参加するのは控えた方が無難です。

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