無料メルマガ2020年12月22日記

2020年12月22日記

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□■□   5. 日経平均株価は来年4月頃までに33000円以上を目指す
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【投資は人の成長に期待、投機は人の弱みにつけ込む】

未来を予測することなど、本来は不可能に近いことです。
予測する意味は、その予測を自らの選択に役立てるためですが、
日程と状況がある程度わからなければ、行動を制御する材料になりません。
「30年以内に70%の確率で震度6以上の地震が発生する」
と知らされても、
家から離れるのをやめようという選択に至ることなどありません。
それにもかかわらず、
私が予想屋として成り立っている理由は、
“人”の未来なら、推測できる場面があるからです。

人は、何か積極的に行動する場合、
そこに目的と期限が必ずあります。
日程と環境、その人の性格、能力を把握していれば、
目的を達成できるか否か、目的達成のために、
どのような行動を起こすかを事前に推測することができます。
人は誰しも弱いものです。
だから、目標達成目前にして、心が折れてしまうこともあります。
どういう行動をとるかがわかっていても、
成功できるかはわかりません。
もっと正確に未来を当てたいと考えるなら、
人の弱みを握り、
その人が必ず従わなければならない状況に陥れれば、
性格にかかわらず、行動をうながすことができます。
目標達成するまで、くじけずにがんばってくれるはずです。

以上の考えで、
私は、投資を「人(や企業)の成長に期待してお金を投じる作業」、
投機を「人の弱みにつけ込んで、お金を投じる作業」
だと考えています。
投機は、ギャンブルの要素が強いにもかかわらず、
大口の投資家が投機に参加し、
デリバティブ市場が際限なく拡大し続けています。
その理由は、
投機市場がギャンブルの場ではない状況があるからだと考えられます。
例えば、
米国産大豆は、9月下旬から10月の間が収穫期になり、
この時期に農家の売りが出やすくなります。
その前に値段が高ければ、
事前に先物で売りを入れておくことも考えられます。
投機は、必ずそうならざる得ない状況を利用して、
そのときにあらわれると下げ、上げの値段の振れ幅を
大きくしていると考えられます。
株式市場では、
経済活動による資金移動の事情があり、
資金の入りやすい時期とそうでない時期があります。
7月、8月は、「夏枯れ」といわれていて、
株価が下げやすい傾向があることが良く知られています。

毎年繰り返される資金移動の事情の他に、
政府、日銀が積極的に景気を盛り上げるための政策を実行する場合も、
投機家のねらい目になります。
政府は積極的に株価を上昇させたいと考えて政策を実行するのですから、
その弱みにつけ込まない手はありません。
90年以降の経験測では、
大規模な経済対策が実行された後に株価が上昇を開始する場合、
少なくとも1年くらい継続する上げ局面へ入っています。
1年程度で上げが止まってしまう理由は、
バブル崩壊後、
数年先まで見越した大胆な経済対策が実行できていないためです。
アベノミクスですら、2013年の上昇の後、2014年に消費税を引き上げて、
景気の腰を折っています。
その後、2014年10月に追加の金融緩和を実行して、
再度、株価の上昇をうながしています。

【日経平均は来年の4月頃までの期間で上げ幅を拡大すると考えられる】

日経平均株価は、
年初から4月、6月頃まで上昇しやすい傾向があります。
この時期の上げは、
資金移動の事情から毎年繰り返されているもので、
この上昇を見越して、投機家が事前に仕込みます。
翌年度の政府、日銀の景気政策がその年度よりも期待値が高いのであれば、
株価は、夏枯れの後、積極的な上昇流れを作ることになります。
そのため、日経平均株価は、
1~6月頃まで、10~12月頃までが上げやすく、
7~9月頃までが下げやすい動きになっています。

政府は、
先日、事業規模で70兆円を超える追加の補正予算を閣議決定しました。
来年の国会で予算の通過を目指します。
これにより、
本年は、170兆円を超える規模の予算となり、
日銀が無制限の金融緩和で対応しています。
上げやすい時期へ向かう過程で、
まだ、政府が株価を押し上げる材料を提供してくれる状況です。

ただ、現状で日銀は、できる限りの景気刺激策を実行しています。
政府は、新型ウィルス騒動が終息した後、
本年度のつけの回収に回ると考えられるため、
2022年度の予算は、引き締め気味になることも考えられます。
投機家は、先に株価が上昇する見込みがあるなら、
上げられる時期に最大の利益を得られるように行動します。
来年後半、再来年に向けて、
今年以上の期待値が高まるとは考えにくい状況です。
だとすれば、来年、もっとも価格が上昇できるのは、
4月頃までの期間だと推測できます。

日経平均株価のチャートから推測できる上値の目安は、
33000円以上の水準です。

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