無料メルマガ2020年11月30日記

2020年11月30日記

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□■□   5. 急な円安の動きがあらわれる展開に注意が必要
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【トランプ大統領が再選する道筋が少しだけ見えてきた】

私の現時点での最大の関心事は、
トランプ大統領が再選するかどうかです。
バイデン氏が大統領になったら、日本が中国に侵略されるとか、
そういうことを考えているわけではありません。
日本の将来は日本人が決めればいいし、
日本人は総じて判断力が優れていると信じているので、
長い目で見れば、いい方へ流れるはずです。
気になっているのは、現在のドル・円相場の円高の流れが、
選挙結果次第で、急反転することも考えられることです。
12月に大きく円安へ振れる場合、
日経平均株価は、
円安の後押しで、12月も想定以上に大きく上昇する展開を無視できなくなります。

前週まで、不可能だと考えられていた逆転劇の道筋が、
うっすらと見えてきました。
11月25日、ペンシルベニア州上院共和党政策委員会が公聴会を開き、
そこで、多数の証人が州全域で行われた重大な選挙規則違反、
誤り、不正行為について証言しました。
公聴会では、共和党議員の賛同が得られ、
州議会が選挙人を選ぶプロセスへ入るという話になってきました。

昨晩、11月30日、アリゾナ州でも公聴会が行われています。
今晩、12月1日がミシガン州、
明日、12月3日にネバダ州でも公聴会が開かれるようです。

ペンシルベニア州(20)、アリゾナ州(11)、ミシガン州(16)の選挙人が
トランプ支持となるなら、
トランプ氏が270人以上の選挙人を獲得して、逆転勝利となります。
来週には、大統領選の最終結果が見えてくるはずです。

【ドル・円相場の年末から年明けの値動きの見方】

ドル・円相場の1年を通じた展開をおおまかに言えば、
「年の前半が方向感のない動き(方向感はないが、下値が支えられやすい)」
「年の後半が円安、円高のどちらかへ一定の流れができやすい」
という動きになっています。
9月の米国の年度末をきっかけにして、円高、円安の流れができて、
それまでは方向感のない動きになっているという展開です。
年末までに行ける場所を目指す動きになりますが、
ドル・円相場を後押しする材料があらわれて、行き足りなかった部分が残ると、
翌年の2月、長ければ4月頃まで、それまでの流れを継続します。

【トランプ大統領が再選するならドル・円相場は円安か】

以前、バイデン氏の政策について紹介しました。
長期的に強靭な経済の実現を目指すと語っていますが、
内容は、米国の資本が海外へ向かいやすいものになっています。
当然、バイデン氏が大統領に選ばれるなら、
ドルが売られやすい状況になると考えられます。
一方で、トランプ大統領が再選するなら、
米国へ投資してもらう政策の継続になるため、
ドル・円相場の円高方向の動きには限界があります。
ドル・円相場は、2017~2019年の間、
だいたい106~112円程度のレンジで推移してきました。

本年のドル・円相場は、
徐々に円高方向に推移していて、
3月の安値101.16円を試す動きへ入っています。
この動きは、追加の経済対策の規模が大きいことで、
期待できる日本の追加の補正予算との比較で、
ドルの供給量が増えると想定されることから、
ドルが弱くなるためにあらわれている動きだと考えられます。
ただ、4月から7月まで抜けられなかった節目である105円を抜ける動きは、
バイデン氏が優勢という状況が後押した結果である可能性があります。
現在は、日米の経済対策への積極性の違いがお金の供給量の違いとなって、
ドル安へ向かいやすい状況の中で、
バイデン氏が大統領になる場合の円高の限界を探る動きとなっています。
チャートのパターンだけを見ると、
円高の流れを継続して、年末、または来年2月頃までの期間で、
3月につけた101.16円割れを割れて、
100円の節目を試す動きになる可能性を考えておく必要があります。

しかし、来週までの間に情勢が一変して、
トランプ大統領が再選する可能性が大きいという見方に変化するなら、
その時点から、ドル・円相場が急反転して、
106円以上を目指す動きになることも考えられます。
昨日、104円以下で下値堅く推移した動きは、
市場参加者の迷いかもしれません。

ドル・円相場が反転して円安の流れになるなら、
その円安が後押しして、
日経平均株価は、28000円以上を目指す動きになることも考えられます。

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