【日経平均株価は35000円を目指す可能性が出てきた】
〇 ドル・円相場は118.66円まで円安が進む公算

図表01は、ドル・円相場月足です。
これを見ると、ドル・円相場は、16年12月以降、ジグザグに上値、下値を切り下げる動きを経過していたことがわかります。
緩やかに上値、下値を切り下げる(切り上げる)格好で推移している動きは、次の流れへ入る準備の動きになります。
たいていの場合、2つ、または3つ目の山谷を経過した後、上値、下値を切り下げているなら、勢いの強い下降の流れへ入ります(上値、下値を切り上げているなら、勢いの強い上昇の流れへ入ります)。
一方で、3つ目の山谷を経過しても、ジグザグの方向に勢いづかない場合、それは、上値、下値を切り下げるジグザグなら下値堅さ(上値、下値を切り上げるジグザグなら上値の重さ)を示唆します。
下値堅さを示す展開になった後は、上げ方向へ勢いの強い動きとなって、ジグザグの始点となる高値まで一気に値を戻す展開になります。
16年12月以降の上値、下値を切り下げるジグザグの動きは、16年6月の安値98.98円を割れて、積極的な円高の流れへ入る準備の動きである可能性がありました。
その場合、本年中には、円高が勢いづくという見方ができますが、そうなりませんでした。
ジグザグに上値、下値を切り下げる流れが、積極的な円高へつながらなかったため、9月22日以降、反転して円安の流れができた後の動きは、勢いの強い円安の流れとなっています。
前述したチャートの見方が正しければ、現在の円安は、118.66円を目指す流れだと推測できます。
〇 ドル・円相場は、11月上旬頃に118.66円へ到達する

図表02は、ドル・円相場日足です。
前述した通り、9月22日以降、勢いの強い円安の流れへ入っています。
勢いの強い動きは、多くの市場参加者が共通の認識の中で、目的の場所まで一気に進むときにあらわれます。
本年は、日米の金利差拡大、あるいはFRBが国債買い入れ額を縮小する準備に入り、日銀が大規模な金融緩和を継続すると推測できる中で、誰もが円安に推移すると判断していることであらわれていると考えられます。
前述したチャートのパターンを考慮すれば、現在の勢いは、118.66円へ到達するまで止まらないと考えられます。
9月22日以降は、9月22日の安値109.08円から10月15日の高値114.17円まで、18営業日で5.09円、1営業日、0.28円の速度となっています。
現在の速度で118円以上へ上げるには、だいたい15営業日くらいかかります。
ドル・円相場は、11月上旬頃までの期間で、一気に118.66円へ到達する展開が考えられます。
〇 日経平均株価は来週が分岐点になる公算

図表03は、日経平均株価週足です。
本年2月以降の動きは、9月14日の高値30795円を中心にしたヘッド・アンド・ショルダーズ・トップ、または、大勢の上昇途中の中段もちあいという見方ができます。
天井型を形成中なら、今後は、価格が上昇しても、30000円前後で強く上値を抑えられて、下降を開始すると考えられます。
上昇途中の中段もちあいなら、今後は、30795円を超えて、新たな勢いの強い上昇の流れへ入ると考えられます。
ドル・円相場は、11月上旬頃までの期間に118.66円へ到達する可能性があると前述しました。
日経平均株価が30795円を突破するなら、円安の流れの中で、11月上旬頃までの期間で、一気に上げ幅を拡大することであらわれると考えられます。
図表04は、日経平均株価日足です。
チャートでは、本年2月以降、30000円が強い抵抗になっていて、30000円を超えた地点、または30000円の手前で上値を抑えられていることがわかります。
10月6日以降、勢いの強い上昇の流れへ入っているため、今週は、一気に29500円以上へ上昇する公算です。
現在が天井型を形成中なら、来週から再来週にかけて、29500円から30000円の範囲で強く上値を抑えられて、下降を開始すると考えられます。
一方で、現在が上昇の流れの途中なら、来週から再来週にかけて、一気に戻り高値30795円を超える動きになると考えられます。 強気の展開になるなら、今後の上げ余地は35000円以上になります。
