【日経平均株価は一気に30000円を目指す動きになるかが焦点】
〇 NYダウは週明け後、上昇継続か否かの判定の動きへ入る公算
NYダウは、7月23日に5月10日の高値35091ドルを超えて、現在が5月10日以降のもちあいを抜けて、新たな上昇の流れへ入っている可能性を示しています。
ただ、7月19日に一段安となったことで、35091ドル前後の値位置での上値の重さを見せたばかりであることから、現時点では、もちあいを継続中の可能性を考えておく必要があります。
どちらの展開になる場合でも、目先の目標値達成のため、週明け後は、いったん上値を抑えられる動きを経過して、上昇の流れができているのかを確認する作業へ入ると考えられます。
今後の価格が上昇する場合、週明け後の価格が下げても、7月23日の安値34855ドルを維持する格好で、すぐに上昇を開始する公算です。
もちあいの動きを継続中なら、週明け後は、35000ドル前後で、日柄をかけて上値の重さを確認する作業になると考えられます。
〇 日経平均は年足陽線引けするなら、7月までに年間の最安値をつける
日経平均株価は、連休中にNYダウが上昇した流れを映して、週明け後の寄り付き値が28000円以上の値位置から始まる公算です。
この上昇により、少なくとも、7月中に1月6日の安値27002円を割れる展開にならないと推測できる状況となりました。
この動きは、本年が後半に向けて上昇を開始して、年足が陽線引けする展開になる場合、7月26日以降、価格が27002円を割れる動きにならない可能性を示唆しています。
1990年から2020年までの期間で、年足が陽線引けしている年は、17回あります。
この17回の中で、年間の最安値をつけている月を順番に見てゆくと、1月が5回、2月が1回、3月が2回、4月が4回、5月が0回、6月が3回、7月が1回となっています。8月~12月は、11月に1回あるだけです。
11月に年間の最安値をつけた年は、1993年になります。1993年は、9月3日に戻り高値をつけた後、11月29日まで一本調子の下げ場面となって、上げた分のすべてを押し戻す動きを経過して、年末へ向けて、若干だけ値を戻す動きとなっています。
1993年は、かろうじて年足が陽線引けしていますが、1年を通じた展開を強気と見ることのできない年です。
過去の経験則を考慮すると、本年は、年末へ向けて上昇の流れを作り、年足が陽線引けする展開になると見る場合、1月6日の安値27002円が年間の最安値になる可能性が大きくなったと言えます。
〇 目先の日経平均はNYダウとの差を縮小する格好で上昇する公算も
日経平均の週明け後の寄り付き値が28000円以上で始まると推測できる場面で、あえて、27002円を割れないなどと当たり前に思えることを書いているのかと言えば、NYダウが3056ドル幅の調整を経過する可能性を残しているからです。
NYダウは、目先、上昇して、前週末の高値を大きく更新する場合でも、3056ドル幅の調整を経過する展開がなくなったと考えられるわけではありません。
以前より書いている通り、本年は、9月頃までの期間で、3056ドル幅の調整を経過する可能性があります。
日経平均株価の27002円が年間の最安値になるということは、NYダウが、9月、10月頃までの期間で3056ドル幅の調整があらわれたとしても、27002円の安値を維持する動きになるということです。
つまり、日経平均株価が年末へ向けて上昇する場合、NYダウが3056ドル幅の下げがあっても、日経が27002円を維持する程度まで、目先の価格がいったん上昇する動きになると考えられます。
本年は、2月以降、NYダウと日経平均の差が拡大し続けています。
これまで同様、週明け後もNYダウが堅調に推移して、日経平均の上値の重い状況が続く場合、本年の日経平均は、9月へ向けて、27002円以下を目指すという見方が有力になります。
年末へ向けて上昇して、本年が陽線引けする展開になるなら、週明け後の日経平均は、一時的にせよ強い上昇場面となって、30000円を目指す動きになると考えられます。
図表01は、日経平均株価日足と今後の予想線です。
