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【少額投資家のための売買戦略】2021年6月13日記

【NYダウ、日経平均株価の6月、7月のシナリオが見えてきた】

〇 NYダウは、目先の価格が34328ドルを維持するかが焦点

NYダウは、6月11日の安値34328ドルを割れると、上値、下値を切り下げるはっきりとした弱気サインをつけます。

5月10日の高値35091ドルでの上値の重さを確認して、弱気サインをつけるわけですから、その後は、積極的な下げの流れを作ると考えられます。

目先の強弱の節目ができたことで、6月の展開は、「1日の高値34849ドルが6月の最高値となって、下降の流れを作る」、「1日の高値34849ドル、3日の安値34334ドルのレンジ内でのもちあいを継続」、「11日の安値34328ドルを維持して上昇を開始」という3通りに絞られました。

〇 NYダウの7月は、積極的な下げの場面にならない傾向がある

1990年から2020年までの期間で、NYダウの値動きを調べると、7月が500ドル幅前後か、それ以上の値幅の動きとなって、陰線引けした年は、1996年、2002年、2004年の3回しかありません。

7月は、(同期間で)月足が陽線引けする確率が74%となっていて、上げ傾向の強い月です。前述した3回の年以外は、陽線引けしているか、価格が下げても、下げ幅の大きな動きになっていません(下旬から下げの流れを作り、8月上旬の大幅安につながっているケースはあります)。

1996年、2004年は、6月がだいたいレンジ内の動きとなって、7月に5月の安値を若干下回る程度まで下げて、押し目をつけています。

2002年は、3月に年間の最高値をつけて、1年を通じて下げの流れを作った年になります(6月、7月とも積極的な下げ場面となっています)。

本年に当てはめるなら、これまでの値動きから、本年は、1996年、2004年のケースになると考えられます。

つまり、7月が積極的な下げ場面になるのは、前述した6月が1日の高値34849ドル、3日の安値34334ドルのレンジ内でのもちあいを継続したケースだと考えられます。

もちあいを継続した後、7月上旬から下げの流れへ入り、5月の安値33473ドルまで下げて、一時的な押し目をつけるという展開です。

6月が上昇する場合、6月が積極的に下げる場合のどちらでも、7月は、下値堅く推移するか、上昇すると考えられます。

NYダウは、残された日柄(安値圏でうろうろして下値堅さを確認する動きが7月上旬までにあらわれる展開を想定しています)を考慮すると、6月が下げの流れを作る場合、週明け後、すぐに11日の安値34328ドルを割れて、弱気の流れを示す展開になる公算です。

そのような展開にならない場合、6月にもちあいの動きとなって、7月以降に下降を開始するか、6月、7月が堅調に推移するかのどちらかの展開になる可能性が大きくなります。

〇 日経平均株価は、週明け後、28799円を割れるかが焦点

日経平均株価は、6月10日の安値28799円が強弱の分岐点となっています。

この地点を割れると、チャートでは、上値、下値を切り下げるはっきりとした弱気サインをつけます。

日経平均は、6月が横ばい、上昇の流れを作るなら、今後の価格が28799円で下値を支えられて、いったん上値を試す動きになると考えられます。

下降の流れを作るなら、7日の高値29241円を超えることなく価格が下げて、28799円割れをきっかけにして、勢いの強い下げの流れへ入る公算です。

前述したNYダウの展開に沿った流れを想定すると、6月が弱気の展開になるなら、週明け後は、29080円を超えられず、すぐに下降を開始して、28799円を割れる動きになると考えられます。

一方で、週明け後の価格が29080円を超える動きになるなら、6月が(29000円前後での)もちあいか、上昇のパターンになる可能性が出てきます。

どちらの場合でも、目先はいったん29241円を超えて、29500円の節目を試す動きになる可能性を考えておく必要が出てきます。

現時点で推測できる日経平均株価の6月、7月の展開は、図表01の実線の通りになります。

図表01 日経平均株価日足と今後のシナリオ

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