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【少額投資家のための売買戦略】2021年4月18日記

【日経平均は今週上昇開始なら、まだ33000円を目指す可能性を残す】

〇 日経平均の5月が陽線引けする場合、4月と同様、月初から上昇している

図表01 日経平均株価の5月の値動き

3月27日に配信したメルマガでは、4月の価格が上昇する場合、月初から1~3営業日の範囲で4月の最安値をつけて、上昇を開始していることが多いと書きました。
同じ傾向が5月にもあります。
図表01は、1990年~2020年までの日経平均株価の5月の値動きを示しています。
順番に「月の4本値」、月足が陽線の場合が「〇」、陰線の場合が「●」、月足が陽線のときの「上ヒゲ」、「下ヒゲ」、「実体」のそれぞれの値幅、最安値をつけた日と月初からの営業日、月足が陰線のときの「上ヒゲ」、「下ヒゲ」、「実体」のそれぞれの値幅、最高値をつけた日と営業日、高値から始値を引いた「上昇幅」、始値から安値を引いた「下降幅」を示しています。

2005年は、4月に価格が急落して、4月から5月にかけて、ダブル・ボトムを完成する過程で、5月17日の安値が5月の最安値となっています。
2008年は、4月の月初から月末まで上昇の流れを作り、5月が4月の高値圏でもちあいの動きになる過程で、結果として陽線で引ける動きになっています。5月が積極的な上げ場面へ入っているわけではないため、月末に下げれば、5月が陰線引けする可能性もありました。
2014年は、1月からの下げの流れが4月に止まり、4月中旬から5月中旬頃まで、下値堅さを確認する作業を経過して、5月21日に4月の安値付近で押し目をつけた後、上昇を開始しています。

2008年のもちあいの動きを除くと、5月中旬頃に押し目をつけて陽線引けする場合、4月の価格が下げて、5月に4月の安値を試す格好で押し目をつけて、月末へ向けて再上昇を開始する展開になっています。

1~3営業日で5月の最安値をつけて、陽線引けしている年は、「4月末に上昇の流れを作っていて、その上昇を継続する格好で、5月が月初から上昇して、5月がそのまま強気の流れを作っている」「4月末に下値を試す動きを経過して、4月末、または5月の月初に押し目をつけて、そのまま上昇を開始して、5月の月初の安値が5月の最安値となっている」という2通りの展開のどちらかになっています。

〇 5月の月足が陰線引けする場合、月初から下げている

4月は、下げ方向に目立った傾向があらわれていませんでしたが、4月の上げ傾向が強い分だけ、5月に価格が下げて、5月の月足が陰線引けする場合、上昇時と同じように、はっきりとしたパターンが出ています。
図表01で陰線引けした年の最高値をつけた日を見ると、ほとんどが1~4営業日目にあらわれています。
ゴールデンウイークの影響もありますが、それでも、月初に高値をつけて、下降を開始しているという動き方が変わるわけではありません。
たいていの場合、4月末か、5月の初めに4月の上昇の高値をつけて、5月が下降の流れへ入っています。

12営業日目が戻り高値となった1996年は、4月末に戻り高値をつけて、5月の月初に価格が下げていますが、中旬に押し目をつけて、再度4月の高値を試す動き(天井型を作る動き)となっています。
15営業日目が最高値となった2013年、13営業日目に最高値をつけた2018年は、4月が月初から月末まではっきりとした上昇の流れを作り、その流れを継続する格好で、5月が中旬頃まで上昇を継続して、戻り高値をつけた後、急落する動きとなっています。

〇 日経平均は週明け後に上昇開始なら、5月に33000円到達の可能性を残す

以前に紹介した4月の値動きのパターン、今回紹介した5月の値動きのパターンと、2月16日以降の展開、現在の状況などを合わせて判断する場合、4月下旬から5月末までの値動きは、図表02の日経平均株価日足の青と赤の実線で示したような2通りの値動きに絞られます。

週明け後の価格が最近のもみあいを継続する場合、上値を抑えられている日柄の長さから、いったん下値を試す動きになる可能性が大きくなります。
今後、上昇できずに価格が下げると、4月1日の安値29318円を割れる展開になると考えられるため、4月は、月足が陰線引けするという見方が有力になります。
つまり、4月末の値位置が29318円以下へ位置するということです。
その場合、今後の下げが29000円の節目を維持する展開を考えにくいので、目先の下げが3月5日の安値28308円付近か、28308円を下回る程度まで下げる可能性が大きくなります。
こちらの展開になる場合、上げやすい時期に上値を抑えられることから、5月の価格は、4月の上値の重さを継続する格好で、下値を試す流れを作る可能性が大きくなります。

5月が陽線引けする展開になるか、少なくとも、5月中旬頃まで上昇の流れを作る展開になるには、今後、4月末へ向けて、価格が上昇するしかありません。
週明け後は、すぐに上昇を開始して、ジグザグに月末まで上昇の流れを作るか、週明け後、一気に上げ幅を拡大して、月末にいったん下値を試す動きを経過して、4月末、5月始めに押し目をつけて、再上昇を開始するかのどちらかになると考えられます。

5月の月足が陽線引けする展開になる場合、想定していた日程よりもずれますが、5月末に33000円へ到達する可能性が出てきます。
そのためには、まず、週明け後に上昇を開始する必要があります。

図表02 日経平均株価日足と目先の予想線

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