【NYダウ、日経とも、すぐに上昇しなければ、今週は弱気継続】
〇 NYダウは32505ドルが押し目になるかが焦点

図表01は、最近のNYダウ日足です。
NYダウは、3月18日の高値33227ドルが戻り高値となって、下値を試す動きへ入っています。
この下げは、上げやすい4月を前にした動きなので、一時的で終わる可能性が大きいと言えます。
上昇途中と見る場合、目先の下値の目安は、2通りのポイントが考えられます。
1つは、3月19日の安値32505ドルが押し目になるという見方で、もう1つは、31765ドル前後が押し目になるという見方です。
NYダウは、2020年3月以降、一本調子の上昇、調整の動きを繰り返しながら、値幅と日柄の伴った上昇局面を作っています。
この上昇途中の調整には、高値圏での横ばいの動きと、上げ幅全体を修正する格好で値幅の伴った下げ場面になる動きの2通りがあります。
高値圏で横ばいの動きに入るときは、反転下降を開始した最初の安値が意識される動きとなっています。
図表01で2月の値動きを見て下さい。
2月8日まで上昇を経過した後、2月9日がコマ足をつけて上値を抑えられる格好になっています。
その後、価格が横ばいに推移していますが、このもみ合いの期間中は、9日の安値が意識される(一時的に割れても、すぐに値を戻す)格好になっています。
3月4日以降の勢いの上昇の流れを継続中なら、3月18日以降の下げは、横ばいの動きへ入る最初の押し目である3月15日の安値32629ドル(図中の赤の細い実線)付近で下値を支えられると考えられます。
19日は、32629ドルを支えられる格好で下ヒゲをつける動きになっているため、最近の上値重い動きが横ばいの動きなら、週明け後は、すぐに上昇を開始して、18日の高値33227ドルを超える動きになる公算です。
週明け後の価格が下げるなら、値幅のともなった調整場面へ入っている可能性が大きくなります。
その場合、2月24日~3月4日までと同程度の値幅(1462ドル幅)の調整場面になる可能性が出てきます。
前述した通り、下値の目安は31765ドル前後が挙げられます。
こちらの展開になる場合でも、その後の価格が上昇を開始して、34000ドル以上を目指す動きになる可能性を残します。
強気の展開へ入るには、長くだらだらとした下げ場面になってはいけません。
週明け後の価格が下げて、31765ドル前後で押し目をつける動きになった後、再上昇を開始して、34000ドル以上を目指すなら、目先は、短い日柄で、一気に31765ドル前後まで下げて、押し目底を確認する動きになる必要があります。
上値、下値を切り下げる格好で日柄をかけて下げれば、それだけ、3月18日の高値が重い抵抗になってゆきます。
〇 NYダウは19日に下げたことで、今後の展開がはっきりと見えてきた
3月18日以降に価格が下げたことで、5月までの上昇の仕方と、上値余地が見えてきました。
また、上昇する場合の動き方が見えてきたことで、強気の展開にならないシナリオもはっきりしてきました。
週明け後の価格が新たな上昇を開始する場合、3月4日~18日までと同程度(やや値幅が短いと考えられます)の上げ幅(2680ドル幅)の動きがあと2回あらわれると考えられます。
その途中で、3月18日~19日と同程度の値幅(722ドル幅)の調整場面へ入ると考えられます。
5月まで、2か月程度の期間での上値の目安は、だいたい36000ドル以上が考えられます。
31765ドル前後で押し目をつける動きになる場合、35000ドルを大きく上回る地点が上値の目安になります。
先ほどは、上昇期間が2か月程度ありましたが、こちらの展開になるなら、上げられる期間は、4月から5月上旬頃までの1か月ちょっとになります。
4月は、これまで以上に勢いの強い、一本調子の上昇場面になると考えられます。
週明け後の価格が下げて、その下げ方が長くだらだらとした動きになる、または、31765ドル前後で押し目底を確認した後、緩やかな上昇場面になる場合、33227ドルが本年の最高値付近になる可能性が出てきます。
31765ドル付近で下値堅さがあらわれず、3月4日の安値30547ドル程度まで下げる場合でも、その後の価格が33227ドル以上へ積極的に上昇する展開を想定しにくくなります。
〇 日経平均株価の目先の想定できる動き方

図表02は、日経平均株価日足です。チャート中の実線は、強気の展開になる場合の2通りのシナリオです。
緑の実線は、19日の安値29621円付近で押し目をつけて、すぐに上昇を開始する展開です。
こちらの展開になる場合、29621円を割れる場面があっても、週明け後の午前中に一時的に割れるだけで終わり、22日の価格が19日の始値29904円に接近する程度まで上昇している公算です。
赤の実線は、2月16日以降が全体として、三角形型中段もちあいの格好になる展開です。
こちらになる場合、3月5日の安値28308円よりもかなり上の地点で押し目底を確認して、再上昇を開始する公算です。
週明け後の寄り付き値が19日の安値29621円以上で始まるなら、22日の価格が上昇を開始する可能性を考えておきます。
強気の展開になる場合、午前中の早い時間帯から、上げ幅の大きな動きがあらわれるはずです。
そうならなければ、29000円の節目を試す動きになる可能性が大きくなります。