【日経平均株価は週明け後に上昇継続なら、2月中に30000円達成か】
〇 NYダウが日柄と値幅の伴った調整に入る前の動き方
NYダウは、調整期間が長く、下げ幅の大きな動きへ入る前に、「戻り高値を切り下げる動き」「小幅なジグザグで上値、下値を切り下げる動き」を経過して、下げ幅の大きな動きへ入る傾向があります。
昨年3月から12月までの上昇局面で、最も(高値を更新できない期間)日柄と下げ幅の大きかった調整は、9月3日から10月30日までの動きです。
価格は、9月3日に戻り高値29199ドルをつけた後に下降を開始しますが、9月24日に押し目をつけて、いったん値を戻す動きとなっています。その上げが29199ドルを超えられず、10月12日の高値28957ドルで上値を抑えられて、再度下値を試す流れへ入り、10月30日の安値26143ドルまで下げています。
10月12日の高値が戻り高値になる過程では、すぐに大幅下落せず、10営業日程度、小幅に上値、下値を切り下げるジグザグを経過した後、10月26日に下げが勢いづいています。
前週末は、1月21日の高値31272ドルを超えられずに上値を抑えられて、昨年10月12日の足型と同様、上ヒゲのある小陽線をつけています。
現在が日柄と値幅の伴った調整の途中なら、2月8日以降は、ジグザグに徐々に下値を切り下げて、上値の重さを確認する作業になると考えられます。
週明け後、2月5日の高値31252ドルを超えられずに上値を抑えられて、陰線引けする展開になるなら、下降を開始する可能性を考えておく必要が出てきます。
一方で、現在が上昇の流れの途中なら、週明け後、一気に31272ドルを超える展開になるか、価格が下げても、5日の安値31083ドル付近で下値を支えられて、上値、下値を切り下げる動きを作らず、すぐに上昇を開始すると考えられます。
ここで理解してもらいたかった内容は、目先の価格が下げるとしても、すぐに、一気に下げ幅を拡大する展開にならないと考えられるので、弱気と見ている方でも、週明け後の動きをしっかりと見極める時間があるということです。
〇 NYダウの2月が強気に推移する場合の展開
NYダウの2月は、1990年から2020年までの期間で、月足が陽線引けする確率が67.7%となっていて、比較的上昇する傾向のある月です。
月足が陽線引けする場合、はっきりとした上昇の流れを作るパターンと、横ばいに推移して、結果として陽線引けしているパターンがあります。
2月は、月初にいったん下げた後、月中で押し目をつけて、月末へ向けて大幅高になっている展開がなく、月足が陽線引けする場合、「横ばい」と「上昇」の動きが明確にわかれています。
1990年以降で、2月の月足が陽線引けして、2月にはっきりとした上昇の流れをつくり、月初よりも月末の値位置の方がかなり上方へ位置している場合は、ほとんどの年で3営業日までに2月の最安値をつけて、上昇を開始しています。
1990年以降で2月の月足が陽線引けしている年は、21回あります。
その中で、2月がはっきりとした上昇の流れを作っている年は、12回あります。
12回中、2月の1営業日目に2月の最安値をつけた年が7回、2営業日目が1回、3営業日目が3回、6営業日目が1回となっています。
ここで理解してもらいたいことは、現在が上昇の流れの途中なら、週明け後、戻り高値を前に、もたつく動きがあらわれず、すぐに上昇する可能性が大きいということです。
〇 強気継続中の場合の日経平均株価の2月の展開
図表01は、日経平均株価日足、実線が2月の月足が陽線引けする場合の動き方を示しています。
日経平均株価は、前回書いた通り、本年が1年を通じて強気の展開になる場合、1月6日の安値27002円が年間の最安値になると考えられます。
前述したNYダウの2月の展開と、日経平均株価の1月以降の値動きと合わせて、日経平均株価の2月の展開を推測する場合、日経平均の2月が陽線引けする展開は、1月29日以降の勢いの強い上昇の流れを継続する格好で、月初から上昇の流れを作るか、または1月14日以降が三角形型中段もちあいの格好になるかのどちらかが考えられます。
上昇を開始した後は、目立った調整なく、30329円を大きく上回る地点を目指すと考えられます。
